星の発言と設定の矛盾の考察


東方星蓮船/キャラ設定とエキストラストーリー.txt より
> 白蓮が封印された時も特に取り乱したりはせず、毘沙門天としての
> 業務をこなしていた。

> 白蓮がいなくなってから数百年経って、お寺は荒れに荒れた。
> そんな彼女の元に、地底に封印された白蓮の仲間達が戻ってきた
> のである。


星の一応の設定である。

ちなみに、白蓮と一緒に封印されたであろうキャラは以下。

東方星蓮船/キャラ設定とエキストラストーリー.txt より
> 村紗 水蜜
> 妖怪を救う白蓮が、人間達に捕らわれ封印されてしまった。
> それと同時に、白蓮に関わる物品も、地底奥深くに埋められてしまった。
> 村紗もまた、飛倉と共に埋められてしまったのである。



ぬえについては、
東方星蓮船/キャラ設定とエキストラストーリー.txt より
> 長い間地底でのんびり住んでいたのだが、
> 今年の初めの間欠泉騒ぎのどさくさに紛れて地上に出てきた
という一文から在留組確定である。


ナズーリンについてはまったく触れられていない。


一輪については霊夢Aの会話に「姐さんが眠っている間に〜」という一文があったり、
魔理沙Aの会話で魔理沙に対し「私は姐御の代わりに宝物の番をしている一輪」と自己紹介をしている。
どちらかといえば在留組とも取れるが、明言はされていない。
白蓮以外の封印が解けるのと白蓮の封印が解けるのには時差があるし、自分の封印が解けてから宝物の番を始めたと考えていい。

しかし、設定txtに「地底に封印された白蓮の仲間達が戻ってきた」とある。
地底に封印されていたのは村紗だけであるはずだが、この場合は仲間"達"とは言わない。
整合性を求めるのであれば、一輪かナズーリンが封印されていると考えるべきである。
しかし、ナズーリンは白蓮の仲間というよりは表向きでは星の部下でしかない。
また、霊夢AのEDでも一輪の封印が示唆されている。
やはり一輪は封印されていたとみなすべきである。



また、自機勢は星とどういう会話をしているのか?というと

東方星蓮船/霊夢B/5面ボス会話 より
> 星:
>  そうです。素晴らしい方だった。
>  なのに、何故か人間に封印されてしまった

東方星蓮船/早苗B/5面ボス会話 より
> 星:
>  聖は魔界の力に手を出したが為に、
>  愚かな人間達によって封印されてしまったのです。




以上を踏まえて、ここで星蓮船の時系列を一旦整理します。

白蓮の弟である命蓮の法力が詰まった飛倉にて、白蓮は命蓮と暮らしていた。

→命蓮が逝去。白蓮が極端に死を恐れるようになり、若返りの力(≒妖力)に手を出す。

→妖力がなくなるというのは若返りの力がなくなること。
  妖力を維持するためにも、その源である妖怪を保護し始める。
  この際、自暴自棄となった村紗を救っている。
  お寺(名称不明)で星(+ナズーリン)・村紗・一輪と暮らす。

→表向きは妖怪退治をしていたが裏では妖怪を保護していることが人間にばれてしまい、地底に封印される。
  この際、白蓮に関する物品(聖輦船や飛倉など)と共に村紗と一輪も封印される。
  ただし白蓮のみ、命蓮の力が宿った飛倉でないと解くことのできない特別な結界での封印。

→数百年後。神奈子と諏訪子から原子の力を与えられた空がなにか騒動を起こしそうであるとお燐が危惧。
  お燐がSOS信号(=怨霊)を、空が発生させた間欠泉に乗せて地上に発信する。(地霊殿)
  同時期に、この間欠泉の発生により、聖輦船や飛倉の破片と共に村紗と一輪の封印が解けて地上に戻る。
  お寺(名称不明)にいる星の下に村紗と一輪が帰る。

→ぬえがここに目をつけて、「面白そうだから」と飛倉の破片に正体不明の種を植え付ける。

→星・村紗・一輪が白蓮の封印を解くため、飛倉の破片を集め始める。

→地霊殿異変の解決。

→霊夢・魔理沙・早苗が個々の理由から聖輦船に向かい始める。道中で飛倉の破片(≒ベントラー)を集める。

→飛倉の破片を集めていた星・村紗・一輪の元に霊夢・魔理沙・早苗が飛倉を持って現れる。
  同時期に、ナズーリンが封印を解くためのもう一つの鍵、宝塔を香霖堂から買い戻し星に渡す。
  飛倉の破片と宝塔が揃ったので白蓮の封印を解く。

→自機勢が白蓮と対峙。

→白蓮と自機勢が和解。
  元凶は諏訪子だからと諏訪子の力を利用して土地を均し、聖輦船を着陸させる。なぜかお寺(→後の命蓮寺)になる。

→自機勢が、飛倉の破片をUFOと錯覚させていた(少女の姿の)ぬえと対峙する。とここでUFOに見える原因をネタばらし。

→後日、なんだかんだでぬえが白蓮に受け入れられる。





一旦整理したので、この会話を見てください。

東方星蓮船/魔理沙B/5面ボス会話 より
> 星:
>  その倉は数百年もの間、
>  我々と共に地底世界に封じ込められていました。
>  ですが、今冬、突然の間欠泉により解放されたのです。

> 星:
>  我々も地底から目覚めた時には、
>  既に破片は妖精達によって散り散りとなっていました。



え!?
星は封印されていなかったはずじゃ…?
Exに繋がるのは魔理沙BのEDなので、あろうことか星蓮船では魔理沙Bが正史である


ここで星が封印されていなかった場合(魔理沙B以外のルート)のことを考えてみたい。
星が数百年もの間、荒れに荒れても守り続けてきた名称不明のお寺があるのにも関わらず、白蓮は見向きもせずに命蓮寺を建立したのだ。
白蓮が信仰しているのは毘沙門天。星は毘沙門天の代理であるので、設定としては星を信仰しているはず。
その星に失礼すぎやしないか?ちょっとはお寺に触れてもいいとは思うのだが。
私利私欲に走り妖怪を保護し始めた俗人・白蓮といえども、さすがに酷すぎる。
妖怪マニアな彼女なら毘沙門天云々を抜きにしても妖怪である星の努力を認めてあげてもよかったはずだ。


よって魔理沙Bを改めて正史認定したい。
この場合、優秀な星がいなかったので管理の行き届かなかったお寺なんてとっくに潰れてるだろう。
星と白蓮は昔のお寺が潰れてるのを知り、新しく命蓮寺を建立した。矛盾がない。
設定txt?なんかの見間違いってことにしておきましょう。


さて、なぜ星は宝塔を紛失したのか?ということについて。
白蓮に関わる物品は全て一緒に封印されたはずである。おそらく宝塔も一緒にぶち込まれただろう。
一緒に封印されていた飛倉の破片は妖精たちに持ち去られ、結果として村紗・一輪・星は飛倉集めに奔走するはめになってしまった。
一輪の入道を使役すれば妖精なんていくらでも追い払えそうなものだが、どうしてよりによって妖精に持ち去られてしまったのかというと、
おそらく封印解除直後に彼女らは気を失っていたんだと思う
ちょっと大きい宝塔だけど、赤妖精や青妖精よりも一回り体の大きいひまわり妖精が持ち去ったと考えれば納得。あいつベントラー2つ持ってたりするし。
宝塔を紛失してしまったのは、うっかりなんかではなく気を失ってしまったから。


しかし、ひまわりといえど宝塔は重かったのだろう。
かなり負担だったので持ち帰る最中に道端に放置することにした。
そこに通りがかったのが香霖堂の店主こと霖之助。見た目からして割と高値で売れそうだと思い、店に持ち帰って吹っかける値段設定にした。
するとネズミの女の子、ナズーリンが宝塔を探しに店を訪れる。
高値であったがその女の子が宝塔をちゃんと買って行ったので霖之助も大満足。


ようやく宝塔が見つかったので星に届けようとする。
ダウザーの力を持ってしても宝塔がすぐ見つからなかったのは、おそらく動いているものは場所を特定しにくいとかそんな感じで、ひまわりや霖之助が輸送中だったからだろう。
やっとのことで見つかったのに凄まじい値段設定で売られていた。
そりゃあ早苗に「随分と吹っ掛けられたがね」と自嘲気味に愚痴をこぼしても致し方ない。



以上が考察である。
はっきり言って描写と設定が見事にかけ離れてるものを考察しようとかそういうの無理でしょう…



2012/04/07 やっつけで公開。



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